2020-01-01から1年間の記事一覧

孤独の意味も、女であることの味わいも(三浦瑠麗)

何かのテレビ番組で出ていたのを見て、三浦さんがどのような考えを持っているのか気になっって買ってみた。三浦さんの考え方とそれを形成していった(割と大変な?)過去が述べられている。 読んで印象に残ったのは「女性性」について 社会的な意味での女と…

これでいいのか島根県(鈴木ユータ・鈴木士郎)

「なんでもかんでも神頼み!?」などという帯がついた本書。最近島根発信系youtuberを見て、島根のことを全く知らないことに気づき島根を見つめ直す意味で手にとった。「島根の全てがわかる」と書いてあるが、地域批評シリーズということで島根のヤバさを面白…

SDGs(持続可能な開発目標)(蟹江憲史)

これからの世界どうすべきかシリーズ、この前読んだ本では資本主義という仕組み自体が破綻しているというような内容であった。そこではSDGsにも触れられていたが、あくまで開発・経済成長を目指そうとすると利益追求のための搾取が入り込んでしまい、持続可…

いいなと思った言葉

受動的な主体性 世の中の流れとかに身をまかせつつ, その中で自分で判断し行動していくこと 主体性は受動的なきっかけから生じる 夢というより志を持つ 将来の夢と言われると職業を思い浮かべるが、どのように生きていきたいかという思いを持つことも重要。…

1度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 経済編(山崎圭一)

学生時代ムンディ先生(著者)のYoutubeの授業動画にめちゃくちゃお世話になったので、一度読んだら忘れないシリーズは世界史、日本史も買わせていただいている。その特徴であるストーリーを意識した解説はそれまでの歴史のイメージが大きく変わった。地政学…

人新世の「資本論」(斎藤幸平)

里山資本主義のような街づくりに興味を抱いていたところ、著者の斎藤さんがログミーの記事でその路線でいい感じのことを言っているのを見つけ調べてみたところちょうど新刊が出たばかりで、しかも本屋で何冊か気になっていた本のうちの一冊だったことが判明…

死の教科書-心が晴れる48のヒント-(五木寛之)

「死」をどのように捉えるか、ということは生きていく上でとても重要だと思うし、その集団がどのような死生観を持っているかは重要な要素になると思う。今の(日本)社会は死を過剰に遠ざけているような気がしている。最近コロナ対策と経済のバランスがテー…

里山資本主義(藻谷浩介)

大学のエネルギー問題についての講演で「里山資本主義」という言葉を聞いた。私は田舎の出身で大学を卒業した後は地元に帰ろうと思っているのだが、田舎と都会の格差は顕著でそれをなんとかできないか、と思っていたところだったのですごく興味が湧いた。講…

ビジネスエリートになるための教養としての投資(奥野一成)

「これからはただ貯金をするだけではなく投資によって資産形成を目指すべきだ」という風潮が広がっているように思う。実際、超低金利時代に銀行預金しててもお金は増えないし、お金の運用によってお金が増えればこんなに嬉しいことはないが、とは言っても手…

それをお金で買いますか?(マイケル・サンデル)

”今から正義の話をしよう” で政治哲学に出会い、現代社会においてもかなり重要な考え方なのではないかと思い、その本の続編ということで読むことにした。「善い生き方とは何か?」を考えることが重要であり、そのような道徳的な議論を避けて人間社会を語るこ…

そして誰もいなくなる(今邑彩)

そろそろ小説を読む頃合いだと思っていた。やはり、最後にあっと驚くような結末を迎えるミステリーは面白いのでそういうのを探していると「事件解決まで全て序章」という帯に引かれ読むことに。 有名なアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を基に…

直積と直和

読書とは関係ないが、直積と直和について。直積は比較的馴染みがあるが、直和と言うと、線形代数では「有限のときは同じだから直積と思ってください」などと言われて、じゃあ直積でいいじゃない、などと思っており、どんな違いがあるのかよくわかっていなか…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(ブレイディみかこ)

一生モノの課題図書という帯を見て気になっていた1冊。ノンフィクションの作品を読むことはほぼ始めてだったのでそういう意味でも楽しみだった。内容はイギリスに住む日本人の母(筆者)とアイルランド人の父とその息子の話。ノンフィクション作品というこ…

マンガでわかる統計学(大上丈彦)

統計の苦手意識を少しでも払拭するため、厳密さは求めずフワッとした全体像を掴みたいという思いからこの本を読むことに。統計を勉強するとき、言葉遣いやなんでその値に意味があるのかなど、表面的な数式を追いかけるのに精一杯になってしまう&数式がごちゃ…

これから「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学(マイケル・サンデル著 鬼澤忍訳)

哲学の本を読もうと思い立ち、1冊読んだ。その本は哲学の起こりから現代哲学までの流れをざっくり述べたものだったが、そのほとんどはいわゆる哲学のイメージ通り屁理屈を小難しく書いたような感じで面白いと感じられなかった。しかし最後のページで現代に…

父が娘に語る経済の話。(ヤニス・バルファキス著 関美和訳)

タイトルにあるように経済の話。経済に興味を持ったきっかけは国債。日本が借金大国だということはよく知られているし、学校では日本の財政を家計に例えてそのヤバさをなんとなく感じた記憶がある。将来世代に負担を押し付けるなという声も聞かれる中で、そ…

伝え方が9割(佐々木圭一)

友達の家でチラッと読んでみたらいいことが書いてあるように思ったので、メモ。「伝え方には技術がある」という考えに基づき、心に響く言い方やそのポイントが紹介されている。そのポイントとは、思いついたことを口にする前に、相手の頭の中を想像し、相手…

数学ガール ガロア理論(結城浩)

すごく有名でふわっとは知っているが、ちゃんとわかっておらず、いつか理解したいと思っていたガロア理論。講義でガロア理論が登場し、人生で最も(方程式の)ガロア理論に接近した感じがしたので、今度こそは1冊理解しようと決意し3度目の挑戦。対称性が重…

いじめを本気でなくすには(阿部泰尚)感想

教採の面接で聞かれるような(教師なら知っておくべき)テーマについて見識を深めたいシリーズ。タイトルでわかるようにいじめの本。少し前に読んだ本で”立派なしつけが犯罪者を育てる、子供が「しんどさ」をため込まないような工夫が必要”というような本を…

シン・ニホン(安宅和人)感想

YoutubeのTEDtalk で見かけてから気になり、本屋でその分厚さに一瞬怯みつつも購入した本書。今の世界の現状、その中での日本のヤバさとそれを打開するための方法、そして日本の持つポテンシャルを示してくれていて、極端に言うと絶望の後に希望を与えてくれ…

英語はぜったい逆から読むな(Jaybee Choi)感想

英語もう少しできるようになりたい、という思いは定期的に湧き上がってくるが、実際に何かすることもなく時が経っていく、というのを繰り返してきたが、今回友達に薦められてこの本を読んだ。「今までやってきたことをひっくり返すような内容」と言われて読…

反省させると犯罪者になります(岡本茂樹)感想

タイトルもそうだし、帯には”りっぱなしつけが犯罪のモト”とあり、こういうキャッチーで「スゴいでしょ感」「読みたくなるでしょ感」満載の本は敬遠してしまう傾向があるのだが、予想に反して(失礼)いい本だった。読んでみると筆者の主張は「反省しなくて…

教え学ぶ技術(刈谷剛彦 石澤麻子)感想

「主体的対話的で深い学び」と何度聞いたかわからないこのフレーズにあるように、「議論する力」は必要な力で、「それを育むには「問いの立て方・展開の仕方」を意識することが重要となる。本書では、オックスフォード大学で行われている教授と学生が直接議…

教養として知っておきたい地政学(神野正史) 感想

勉強が好きになったきっかけともいえる地政学の本。ナポレオンは「その国の地理を理解すれば、その国の外交政策を理解できる」と言ったそうだが、この本を読むとその通りだと思う。国ごとに地理的条件は異なるが、その中で、(地政学的)リスクを軽減し、自…

ふと心によぎったこと

2時間くらい前に「農家」になるの、結構ありじゃね??って割と思い始めた。2時間くらい調べたり、ちょっと考えて思ったことを記念に書き留めておこうと思い立ちいまに至る。 まず農家がよぎったきっかけ、理由など コロナでいろんな仕事が止まる中、人間…

ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学(入山章栄)感想

アントレプレナーのつながりで興味を持った本書。経営学は最近急速に研究が進んでいる一方で、それを社会に落とし込む活動が活発でないために、研究されている最先端の理論と現在巷で紹介される理論に開きがあるので、それを埋めるというのがこの本の大きな…

先生、この「問題」教えられますか?教育変革時代の学びの教科書(石川一郎、矢萩邦彦)感想②

後半もひじょーーに勉強になった。後半の内容としては、「探究的な学び」のために思考の土台となる母語の重要性、発達段階と学び、AIや高性能な機器との共生が前提となる社会で人間に求められる力とそれを育成するために学校・教師がすべきことなど。本出せ…

先生この「問題」教えられますか?教育変革時代の学びの教科書(石川一郎、矢萩邦彦)感想①

順番的に教育関係の本を読もうと思っていた。すぐ読めるかと思ったら、なるほどが止まらず全然進まない。半分も読んでないのだが一旦アウトプットすることにした。 教員採用試験の要項が出そろう時期になり、県が出している指針を読んだりするのだが、「そり…

START UP(ダイアナ・キャンダー)(牧野 洋 訳)感想

アントレプレナーシップ概論という講義をとることになり、その教科書として指定されたのが本書。教科書と言いつつも内容としては小説。起業したがうまくいっていない主人公が、ポーカーの大会に参加したのをきっかけになんやかんやあって自分の間違いに気づ…

科学的な適職(鈴木 祐) 感想

そろそろ就職をしなければならない年になってきたし、キャリア教育について知る必要があるなあということで読んでみた。(復習:文科省によるとキャリア教育とは「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キ…